そこには、イエスばかりがあふれていた。
“さすがです”
“素晴らしいお考えで”
“特にこの×××の部分”
“ええ本当に”
“本当に”
白々しい言葉だ。と、思うことすらなかった。
「それ」が、余りにも当たり前すぎて。
サタンは静かに椅子の上で瞳を閉じる。
当たり前だ。今この椅子の向こうに座っているもの全て、誰一人として自分に逆らうものはいない。
それが魔界の王である自分の言葉であり、その意味であり、その重みである。
否、もしかしたらその言葉に重みなんてものは少しもなかったのかもしれない。
ただ、皆が自分に合わせただけだ。
自分が、「王」、だから。
「馬鹿かお前、それは世辞だろ」
言われて目を開けた。
そこに居たのは見知った人間で、ただ自分に向かって嫌悪にも似た感情を浮かべて机の前に立ち冷徹にこちらを見下ろしてくる。
「……だろうな」
「なんだ、わかってんじゃねぇか」
「そんなものさ」
溜息交じりにそういえば、彼は呆れたように瞳を細める。
そうして言うのだ、何処が悪いと。
自分ならこうする、と。
仮にも魔界の王たる自分に対してこの歯に衣着せぬ物言い。
だが、それだから良かったのかもしれない。
気が付いたら頬杖をついて彼に言っていた。
「…………私のものにならんか」
そう、優れた統治者に必要なのは従う下僕ではなく。
欠点を指摘する腹心であると。
なんとなくその時思ったのだ。
――――――――
いや特になにが言いたかったわけじゃないんですがいや言いたかったことはつまり優れた統治者になるためには己の間違いを指摘してくれる腹心って大事だよなぁというか、サブリーダーがしっかりしてる組織って結構うまくいくっていうか参謀ともちょっと違ってだな。
例えば近藤局長が優しい人だけど土方副長が鬼副長だったからうまく行った的な、つまりサタシェが結婚すれば結構いい統治が出来るんじゃないかっていうことが言いたかったのかもしれませんなんという飛躍。
余談ですが参謀はインキュ。
更に言うならアルルが率先して原動力をつくりルルーが何も言わずじっと旦那を支えシェゾが陰で欠点を指摘するみたいななんかこうそれこそARSSが結婚すれば世界は征服出来るんじゃないかなと割と本気で考えてみているわけです。
よ。おまえらはやくけっこんしろ。
余談ですが、サタン様とシェゾが結婚するならアルルとルルーも一緒に結婚してほしいですが、シェリーたんがサタン様と結婚するならふたりだけでもいいとか思ってしまうほどにはサタシェリ狂です。
けどなんだかんだでやっぱりシェゾがあってのシェリーたんなのが萌える。
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